Linux基礎知識

ふたがわ

Fedora Coreとは?

Fedora Projectにより提供されているディストリビューションの1つです。Fedora Projectはハワイ大学の学生Warren Togami氏を中心に運営されていた独立研究プロジェクトとRed Hatが協賛して産まれたオープンソースプロジェクトです。詳細については下記のサイトを参照してください。

コミュニティベースで開発されてるよ!

Fedora CoreとLinuxの関係は?

一言にLinuxといった場合、それはLinux Kernelのことを示す場合が多いです。Fedora Coreは、そのOSのコア(Kernel)にLinux Kernelを使用しています。Fedora CoreのようにLinux Kernelの他に様々なオープンソースソフトウェアをパッケージ化したシステムをLinuxディストリビューションと呼びます。Linuxディスビューションには、様々なディストリビューションがあります。

UNIXにはLinux BSD Solaris AIX HP-UXいろいろあるけど、基本的なコマンド群はだいたい一緒!

なぜFedora Coreなのか?

Fedora Coreは、Red Hat Linuxの後継という位置付けです。Red Hat Linuxは、Linuxディストリビューションで最もシェアを持っており、数多くの商用製品がRed Hat Linuxでの動作保障をしています。また、初心者に優しい各種コマンド群を備えていることもあり、Fedora Coreを選択しました。

人柱的な要素が強いけど、サーバ用途なら何使ってもたいして変わらない!

商用Linuxディストリビューションとの違いは?

皆さんがインストールしたFedora Coreは無償で利用できるLinuxディストリビューションです。Linuxディストリビューションには、商用販売されているものがあります。Fedora Projectに協賛しているRed Hat社もRed Hat Enterprise Linuxという商用Linuxディストリビューションを販売しています。これらとの違いは何か?それはインシデントサポート(電話やオンサイト)や特別なチューニング、商用ソフトウェアがあるかないかなどです。Linuxディストリビューション自体を販売しているわけではありません。

中身自体は無償で利用できるものも商用のものもたいして代わらない!

オープンソースソフトウェアとは?

近頃様々なメディアで良く聞かれるようになったオープンソースソフトウェアですが、利用するにあたりそれについて明確に知っておく必要があります。良く間違えられることとしてオープンソフトウェアは、何にでも使って良いソフトウェアではありません。各ソフトウェアには定められたライセンスがあります。オープンソースソフトウェアの共通点はソースがオープンであるということであり、それを利用するためのライセンスは様々です。但し、ソースコードが誰でも読める状態になっているため、個人利用の場合、無償で利用できるものがほとんどです。オープンソースソフトウェアで利用される各種ライセンスについては下記のサイトを参照してください。

個人利用の場合は無償で利用でき、商用利用する場合は有償になるライセンスやソースコードを改変した場合は、その改変部分を公開する義務があるライセンスなどがあります。

オープンソースソフトウェアには様々なライセンスがあるよ!

誰がオープンソースソフトウェアを作っているのか?

答えは世界中の人々です。大企業で働いている人から個人事業者、大学の関係者、はたまた高校生や大学生など様々です。

世界中の人々に感謝を忘れずに!また誰でもプロジェクトに貢献できるよ!

現在(2004年7月1日時点)のLinux Kernel 2.4系のメンテナが誰だか知ってるかい?
答え: インタビュー: Linusの新任の副官

また、Linux Kernelの生みの親であるLinus Torvalds氏は、1991年フィンランドのヘルシンキ大学の大学院生だった時にAndrew Tanenbaum氏によるオペレーティングシステムであるMINIXに興味を持ち、自分でオペレーティングシステム(Linux Kernel)を作り始めました。

情報科学部でも学部2年の「オペレーティングシステム実験」でMINIXのカーネルをハックするよね!

なんで無償で作ってるの?

これもソースコードをハックするのが楽しいから、良いもの作ったので他の人にも使って欲しいから、自分の宣伝をしたいからなど理由は様々です。しかし、最近では、個人だけでなく会社ぐるみでオープンソースソフトウェアを推進している企業も数多く存在します。中にはそれまで商用製品だったものをオープンソースソフトウェアにする企業も増えてきています。

いろんな思惑もあるけど、やっぱし楽しいから?

オープンソースソフトウェアの効果

オープンソースソフトウェアにすることで、まず個人利用者の利用機会を増やすことができます。利用機会が増えることによりソフトウェアのバグが発見される機会が増え、ソフトウェアの品質が向上します。また、ソースコードが誰でも見ることができるため、場合によっては、「こんなバグあったからパッチ作ったのでマージしてよ」などと開発に貢献してくれる人が出てきます。もちろんバグだけでなく機能の追加にも同様のことが言えます。このようなことを進めていくと、結果として競合ソフトウェアの中で数多くのシェアを獲得することができます。このような理由が、先程出てきた商用製品だったものをオープンソースソフトウェアにする企業が増えてきているという要因の一つです。そして、個人利用で十分にそのソフトウェアの利用に熟練した利用者が商用利用する時にそのための対価を貰ったり、商用利用も無償にしている場合は、そのソフトウェアのサポートを販売することができるようになります。これは利用者にとっても企業にとっても、利用するメリットの高いビジネスモデルだと考えられます。もちろん、特許に絡む問題やその他のリスクを総合的に判断した結果、オープンソースソフトウェアにすべきでないケースもあります。

オープンソースビジネスモデル、難しい言葉よりとにかく皆ハッピー!