Linuxインストール・コマンドの紹介
植松 三浦
Fedora Core 2インストール
今回のサーバーリテラシではFedora Core 2をインストールしたいと思います
操作
Tabキーでカーソルを移動、スペースキーで選択の*を入れられます
手順
Fedora Core 2のbootCDを挿入する
- linux textと打つ
- 途中で止まるのでその時点で、CDドライブが動いていないのを確認して、CDを抜き取る
- Choose a Language: Englishを選択。
- Keyboard: jp106を選択
- InstallationMethod: HTTPを選択
Configure TCP/IP: Use dynamic IP configuration(BOOTP/DHCP)にチェックを入れてOK
- Configure TCP/IP: Use dynamic IP configuration(BOOTP/DHCP)のチェックをはずす
- IP:192.168.1.(100 + 自分のマシン番号)
- Netmask:255.255.255.0
- Gateway:192.168.1.1
- Primary DNS:192.168.1.1
- HTTP Setup
- サーバリテラシ専用ファイルサーバを指定
- 注意:サーバリテラシのために用意した特別なサーバなので、自分でやりたい人は下記の学内ストレージサーバを利用して下さい。
項目 | 値 | 備考 |
Web site name | 192.168.1.* | *はマシン番号を3で割った余り+1余り+2の数字 |
Fedora Core directory | /pub/Fedora/2/i386 | - |
- 例
- マシン番号が50の方は、50/3=余りが2なので、Web site nameは2を加えて192.168.1.4になります。
- Welcome to Fedora Core!: OKを押下
- Installation Type: Serverを選択
- Disk Partitioning Setup: DiskDruidを選択
Partitioning
パーティションの設定をします。1GBは1024MBです。MB単位で入力するので、1024をかけたサイズにしてください。残りを全て使う時は、1024の倍数にしなくてもOKです。
スワップ領域は物理メモリを使い切った時に利用される仮想メモリ領域です。今回のシステムのように物理メモリを1GBも積んでいると、物理メモリが使い切られることは滅多にありません。そのため、今回は512MB用意しておきます。これで物理メモリと仮想メモリの合計で1.5GBのメモリ領域が確保される計算になります。
まず、swap領域を512M確保し、その後ext3で/bootを512M確保。最後に、残りすべてをext3の/に作成します。
今回のパーティションは、次のようにしておきます
Device | Start | End | Size | Type | MountPoint |
hda2 | 1 | 1041 | 512M | swap | なし |
hda1 | 1042 | 2082 | 512M | ext3 | /boot |
hda3 | 2083 | 15881 | 77142M | ext3 | / |
- BootLoaderConfiguration: Use Grub Boot Loader
- Boot Loader Configuration: 規定のままで進めます
- Use a GRUB Passwordにチェックを入れ、
- Boot Loader Password: 好きなパスワード Confirm: 好きなパスワード
- Network Configuration for eth0
- [ ]Configure using DHCP
- [*]Active on boot
- IP Adress: 192.168.1.x (x=マシン番号+100) Netmask: 255.255.255.0
- Gateway: 192.168.1.1 Primary DNS: 192.168.1.1
- Hostname Configuration: (*)automatically via DHCP
- Firewall:(*) Enable firewall
- Language Support: English に加えてJapaneseも追加
- Default Language: Japaneseを選択
- TimeZoneSelecting: Asia/Tokyo
- RootPassword: 好きなパスワード Confirm: 好きなパスワード
- InstallPackages: 推奨構成、Text Base InternetとDevelopment Tools以外は好きなものを選択して構いません。
- [*]X Window System
- [*]Text Base Internet
- [*]GNOME Desktop
- [*]Development Tools
- 後はOKを選んでいけばインストールが開始されます。
補足
学内ストレージサーバを指定する場合
項目 | 値 |
Web site name | storage.cis.k.hosei.ac.jp |
Fedora Core directory | /pub/Fedora/2/i386 |
インストールパッケージの例
- 最小構成
- [*]Text Base Internet
- [*]Development Tools
- そこそこデスクトップ
- [*]X Window System
- [*]Text Base Internet
- [*]GNOME Desktop
- [*]Editors
- [*]Graphical Internet
- [*]Office/Productivity
- [*]Authoring and publishing
- [*]Graphics
- [*]Development Tools
- [*]Printing Support
Linuxのコマンドと概要について
コマンドについて
- 基本的なコマンドについては以下の通りです。また、オプションについては使用するときに --help を使って各自で調べてください。これは絶対に行ってください。
コマンド参照ページ:基本的なコマンド集
Linuxについて
Linuxの利点
- 安全で簡単にリモート操作可能
- Linuxを含むUNIX OSでは、gccを初めとする数多くの強力なオープンソースソフトウェアをそれぞれのライセンスの下に無償で利用することができます。また、それらのソフトウェアのほとんどは余計なGUIを必要としないため、システムのリソースを余計な処理に使用することなくシステムのリソースを最大限利用して目的の処理を行うことが可能です。sshというプロトコルを使用すると、Internet経由でリモートシェルを安全に利用することができますが、UNIX OSはコマンドラインで多くの操作ができるため、sshを利用すれば手元にマシンが無くてもそのシステムの能力を最大限利用することができます。もちろん、最近のWindows OSでは、リモートデスクトップを利用しリモートでシステムを利用することができますが、GUIを必要とするためお手軽に利用するには適していません。
Linuxの利用頻度について
- 就職後に必要
- エンタープライズ市場においてサーバには主にUNIX OSが利用されています。最近では特にUNIXの中でもLinuxのシェアが急速に伸びてきています。有名処の企業の基幹システムはだいたいUNIXで構築されています。例として、Googleの検索システムは4万5000台から8万台のLinuxサーバで構成されています。電子政府化で利用されるシステムもLinuxの利用が伸びています。情報系で就職した場合にLinuxやサーバについて知っておくことで、仕事の範囲が広がります。ただし、何でもそうですが適材適所に利用することが重要であり、Linuxが絶対的に良いというわけでなく、目的によって使い分けることが重要です。普段クライアント目的で使用したり、開発環境ではWindowsで行った場合が効率良いことが多いですし、ネットワーク関係のサーバに利用するのであればUNIXの方が良くなります。
- 就職後にLinuxが求められる場面 (情報処理関係)
- サーバ保守・運用: 基本的にUNIX
- システム開発: Javaを利用した開発であっても、運用時にLinuxが用いられる場面が多いため、知っておいて損はないです。
- 営業: システムを提案するのにオープンソースソフトウェアを活用したシステムを提示するのに必要
パーミッション
- ファイルの所有者
- 複数の利用者がいるシステムにおいて所有者とパーミッションという概念は必要です。これらの概念が無ければ、他人のファイルを閲覧することができてしまいます。Windowsでも自然とそのような概念があります。しかし、Windowsを普通に使っているとそのような概念は気になりません。しかしタスクマネージャを見ると、ユーザ名にログイン者以外の名前がたくさんあります。これは気づかないうちに自分以外のシステムユーザが使用しているということです。これらの概念はサーバ管理者にとって絶対に必要な知識です。これを間違えてしまうと様々な人に見られてはいけないファイルを見られたり、書き換えられたりします。ですので、ここでしっかり抑えましょう!
まず、UNIXでパーミッションを変えるコマンドは"chmod"、ファイルの所有者を変えるコマンドは"chown”です。コマンド表で確認しておきましょう。
"ls -al"を使って実際に詳細を見せます。
サービス停止
- いらないサービスの停止
- Windowsでも起動時にいろいろなサービスが動いていると遅くなります。それはLinuxでも同じです。また、必要のないサービスを動かしていると、サーバーのセキュリティホールになることも多々あります。ですので、最低限のサービスを起動させるのが非常に良いと考えられます。そのために、必要のないサービスの停止を行います。
サービスの停止には"ntsysv"というコマンドを使用します。
サービス名 | 内容 |
crond | cron |
iptables | パケットフィルタリング |
network | ネットワーク接続 |
syslog | ログ |
random | 乱数の種管理 |
sshd | セキュアリモートシェル |
syslog | ロギング |
yum | 自動アップデート |
yumについて(Fedora Core限定)
- 不具合やセキュリティホールがないように
- yumとはパッケージ管理システムのひとつで、WindowsでいうWindows Updateのようなものです。これを使う事により、常にシステムの状態を安全に保つことができ、また様々なパッケージを新しくインストールすることが可能です。これは必須ですので必ず覚えるようにお願いします。
yum list
例: yum list perl-*
yum update
yum install パッケージ名
例: yum install openssh-*
このように実行するだけで、openssh関係のパッケージがすべてインストールされます。
重要なコマンド
- 必須になるコマンド
- 以下に示すものは今後サーバー構築・管理を行う上で必須になります。今後のためにもオプションを調べておきましょう。
参考: 基本的なコマンド集
カテゴリ | コマンド名 |
ファイル・ディレクトリ操作 | cp mv rm ln mkdir rmdir cd pwd |
ファイル検索 | find locate |
パーミッション | chown chmod |
マニュアル表示 | man |
テキスト処理 | cat less grep vi |
ユーザー&グループ | useradd userdel passwd su groupadd groupdel |
その他 | who last shutdown reboot exit |